日本の社会においては、障害を持っている人が生きていくのが簡単ではありません。
いくつかの問題点が考えられますが、社会に受け入れる力と意欲が欠けています。
また、親があきらめてしまい、子供の自立を助けられないという問題です。
目次
子供のころから甘やかして育ててしまう傾向がある
もう少し考えてみたいと思いますが、親の立場にしてみると障害を持って生まれた子供は助け保護しなければいけない存在です。
そのため、子供のころから甘やかして育ててしまう傾向があります。
もちろん、障害があると簡単なことも出来ないことが多いです。
教えるには根気と時間が必要になります。
本人がするより、親が子にしてあげた方が簡単で早い場合が多いのも事実です。
しかし、その結果受動的になってしまい、限られた能力の中で進歩することが出来なくなってしまうわけです。
親が若い時はまだいいですが、だんだん年老いていき子供の世話が出来なくなります。
そうなると親は自分が死んだ後の子どもが生きていくことが出来るのか不安になるのです。
地域社会に障害者の存在を恥ずかしく感じ隠すような傾向も・・
また、地域社会に障害者の存在を恥ずかしく感じ隠すような傾向もあります。
家の中に引きこもってしまい、社会と接点がないまま育つのです。
別の点として、日本の社会で障害者が自立して働けるような環境が少ないという問題が大きいです。
一人の大人が自立して生きていくには、それなりのお金が必要になります。
しかし、障害者であることを理由に安い賃金で働かせるのです。
それでは、生きていくことが困難になります。
そのような理由からとりわけ精神障害者が自立して生きていくのは、ハードルが非常に高いことがわかります。
あん福祉会の活動
あん福祉会は、精神障碍者が社会で生きていくことが出来るための手助けをしているNPO法人なのです。
このことを行うのは簡単ではありませんし、頭が下がる思いがします。
ハンディキャップのある人が一つの作業を覚えるのは容易ではありませんし、継続して行うのは難しいからです。
直営のカフェを運営
では、具体的にどのような活動をしているのでしょうか。
例えば、直営のカフェを運営することで、そこで障害者が働くことが出来る環境を作っています。
カフェを運営するのは簡単ではありません。
コーヒーなどのドリンクを運ぶときにこぼさないように注意が必要です。
また、コーヒーなどのドリンクを作るのも覚える必要があります。
ウエイトレスとして、間違えないように注文を取る必要もあるのです。
お客さんとコミュニケーションをとり、最後にレジで勘定をするというのは社会で働くうえで練習になります。
サービス業は製造業に比べて力は必要ないかもしれませんが、お金の取り扱いがありますしコミュニケーション能力が必要です。
精神障害者にとってはかなりハードルが高くなりますが、それを行うことが出来た時には自尊心を持つことが出来、働く喜びを感じることが出来ます。
清掃作業
他にも清掃作業などが仕事としてありますが、比較的簡単に行うことが出来る作業です。
公園のトイレや駅前のトイレなどを清掃します。
他にも図書館の本を並べる仕事や公園の門を開閉する仕事があります。
このような仕事は責任感を身に付け、労働の喜びを学ぶチャンスです。
人は働くように出来ており、働くことで喜びを感じるようになります。
仕事をしないで毎日遊んでも幸せになることは出来ません。
もしかして、親の中には自分の子どもにはそのような難しいことは出来ないと、最初からあきらめていた人もいるかもしれません。
しかし、障害者であっても思っている以上に考える力や行う能力があるのです。
もちろん、普通の人より時間もかかりますし、失敗もするかもしれません。
それでも、辛抱強く教えることが出来るかどうかお互いの努力にかかっているのです。
グループホームで自立を学ぶ
グループホームでは共同生活をしながら、自立していくことを学びます。
家にいる時は親がすべてしてくれたかもしれません。
しかし、共同生活になりますと自分のことは自分で行う必要があるのです。
食べた食器を片付けることが出来るようになったら、それは大きな進歩です。
食事の介助が必要だったかもしれませんが、もしかして補助具が合ったら自分でも食べられるようになることもあるでしょう。
同じような状況の人と暮らすことで学ぶことも増えますし、進歩することが出来るのです。
確かに親にしてみると自分が生きている間は何とかなるかもしれません。
しかし、大事なのは子供が自分の力で生きていくための訓練をしていくことです。
まとめ
あきらめたら前に進むことは出来ません。
自分の力でしようと考えなくても大丈夫です。
あん福祉会などのNPO法人の力を借りればいいですし、一緒に協力して行うことが大切なのです。
一人でも社会で自立して生きていくことが出来るのであれば、それはとても素敵なことですしうれしいことと言えます。
一歩はほんのわずかですが、繰り返すことで遠い道のりも歩むことが出来るのです。
確かにこのようなNPO法人は必要であり、社会に貢献していると言えます。
最終更新日 2025年6月27日 by cosustain